2012年5月30日水曜日

さわがしい客。



<ピンポーン♪>

 ん? 誰だ、こんな時間に・・・。

キキーッ!

 どわーッ! 桃太郎んとこのサルじゃねーか!

 ひえー!

 やる気かコノヤロー!! のぶおー! 金棒持ってこいやーっ!

キー、キキキー。

 ん? ちょっと待って、ミカワ。 このサルなんか言ってるみたいだよ。

 なに・・・? お前、コイツの言ってることわかるのか・・・?

キー、キーッ


 ふん、ふん。

キキー、キキー

 ふむふむ・・・。

キキキキキー。

 なるほど、なるほど。

 ・・・どうだ?

 なに言ってるかさっぱりわかんないね。

 なら、最初からそう言えよ!

 いやー。 試しにやってみようと思ったんだー♪

ウキャーッ!!

 その結果、若干怒らせてしまったようです☆ d( ̄ー ̄)

 バカヤローッ。 なんとかしろッ!

 ごめーん。(・ω・)

 あッ! コラッ! サルッ! 玄関のものをひっかくんじゃない!

 うあー。 シッポでペチペチされるー。

ウキキー!(`Д´) 

 バナナだ! バナナ持ってこい!

 ごめーん。 5本とも昨日食べちゃったー。

 なっ!? オレの分くらい残しておけよ! この食いしん坊め!

 そだ! さっきボクらに伝えたかったことをホワイトボードに絵を書いて説明してもらおうよ。

 そんなことできんのか? ・・・だが、とにかくコイツには落ち着いてもらわねばならんからな。

 やらせてみるねッ!!

 よーし、くそザル! これに何か書いてみろ。

ウキキーッ!

 お。 おー! 書いてる、書いてるー♪

 やってみるもんだな。

ウキキー♪

 どれどれ。

 ふんふん・・・どーやら桃太郎んとこからまだ家出してるようだね。

 ・・・長げーな。 もう3週間以上前だぞ、そのくだり・・・。 それで?

キキーッ!

 ふんふん・・・どうやらここに泊めてほしいみたいだよ。

 なにぃ? なんでオレたちが桃太郎の仲間を泊めなきゃならんのだ。

ウキキー。

 "冷てぇヤツだなお前は。 この寒空にサル1匹、野宿させるなんて"って。

 今はけっこうあったかいだろ。 過ごしやすい季節だと思うぞ。

キキッ!

 "やれやれ。 あーいえばこーいうヤツだな、お前は"って。

 ぬぬ。 泊めてほしいくせに何なんだこの上から目線は。

キキキーッ

 なになに? ふんふん。 どうやら泊めてあげたら桃太郎の弱点を教えてくれるらしいよ。

 ぬ・・・な、なんだと?

キッキッキー☆

 "悪い話じゃないだろう☆" ・・・って、このサルなかなか大胆なヤツだね。

 人の弱みにつけこもうとするところは気に入らんが。 うーむ・・・弱点か。

キキッ!

 "こんなチャンス、二度とないぞ。 迷ってるくらいなら行っとけって"って。

 ぬぬぬ・・・。

ワンッ!

 おお? コジロー、起きたのか。

 おはよー、コジロー♪

キキッ?

ワンワンッ。

キ、キキキー?



 "その犬、ここに住んでんのか?" だって。

 ん? ああ。 この前、拾ってやったんだぜ。


ウキキッ!




 なになに? "オレは犬が3度の飯より嫌い"


ウキキッ!




 "そもそも桃太郎んとこ家出したのも、あのバカ犬がいたからだ!"、と。


ウキキッ!




 "イヌと過ごすくらいなら木の上で寝た方がマシだ!"だって。


ウキャキャーッ!




 "2度とくるかバカヤロー!"って、えー・・・。( ̄д ̄;)


 なんなんだよ・・・


<ガラガラ、タッタッター!>


 なんて、自分勝手なヤツだ。

 場を荒らすだけ荒らしていったね。

 まったく迷惑なヤローだ。

 とにかく、コジローのおかげで変なやっかいごとにならずに済んだねー♪

ワンッ♪



 桃太郎のヤロウ・・・、教育がなってねーな。